5月の後半は梅雨前線の影響で、曇りがちになったり、雨の降る夜が意外に多い。最接近までまっていると結局観測できない、なんてことになる恐れがあったので、よく晴れた日にはまめに観測するようにしている(昨年の夏は天候不順で結局あまり観測しなかった)。
最接近となれば、火星の模様の観測をしたいところ。しかし、アストロアーツの記事によると、最接近しても木星の半分程度(18.6秒角)だそう。現在は15秒角以上で多分18秒角程度はあると思われるが、木星の半分、土星と同じ程度というのでは、A80Mfではなかなか厳しい。土星の模様は少なくとも写らないから、火星の模様はかなり厳しいと思われる。
とはいえ、衝を迎えた今、火星はまん丸に写るはずだ。その満ち欠けを追って行くことにすればよいではないか、と気持ちを切り替える。火星の衝はケプラーが火星の軌道を分析したときに利用したポイントだから、科学史的にも非常に重要だ。
「2年2ヶ月 」おきに接近がおきると、アストロアーツにはあったが、これは地球と火星の会合周期が779.94(780日)であることを意味する。一方、火星の公転周期は686.98(687日)。会合周期は地球も公転していることから、火星が前の会合ポイントにたどり付いたとき、地球がちょっとだけ先に進んでしまっていることに関係する。
地球の公転周期は約Te=365.25日、火星のそれはTm=686.98日。比をとるとTm/Te=1.88となる。この比がおおよそ「2」であるということは、両者の会合周期はおおざっぱにいって2年、つまり2年おきに接近するということだ。しかし、厳密にはTm/Teは2より小さいので、地球が2年後(730.5日)に以前の会合地点にたどり着いたときには、火星はすでに以前の会合地点を通り過ぎている。地球の角速度の方が速いから、周回遅れの火星に「追いつく」、つまり新しい会合地点に両者がたどりくつのは730日よりちょっとだけ後になるはず。
会合周期をTとすると、|ωeT-ωmT|=2πn(nは整数)であればよいから、ω=2π/Tを代入してまとめると、
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