2015年1月11日日曜日

水星と金星の観測

水星と金星が、今、宵の西の空に並んで輝いている。水星の肉眼による観測は、日没後30分近く待って、空が結構暗くなるまで待たないとなかなか難しいが、望遠鏡を使えば、日没後に金星さえ見つかればすぐにその位置は確認できる。

Sky  and Telescopeのtwitterには"less than 1 degree apart"とあったので、相当接近しているかと思いがちだが、実は1度という角度は月2つ分なのだ!普通の感覚だと「結構離れている」と思った方がよいだろう。もちろん、天体観測をよくやる人にとってはこれは「接近」している状態だと感じられるだろうし、暗くて普段は見つけ難い水星が、明るい金星から1度以内に位置してくれれば、かなり見つけやすい。

昨日の夕方、よく西の空が晴れたので、カメラを向けてみた。簡単に水金のペアを観測することはできる。
金星と水星の位置は、Jan. 10, 2015に撮影したオリジナルのもの。
月はJan. 05, 2015に撮影した満月を、上の写真に重ねたもの。

約月1個分離れている感じ。月の視直径がだいたい0.5度だから、確かに1度以内にあることは確か。0.7度くらいか?

2015年1月9日金曜日

ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)の観測

オリオン座と牡羊座の間を、ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)が通過している。天文ファンの間で最近話題になっているこの彗星は、周期彗星(周期は1万1千年、離心率を見れば極めて円に近い楕円軌道)で、地球にまもなく最接近する。次第に輝きを増して、太陽風に吹かれて伸びる尾が観測しやすくなるはず。

昨年の冬に観測したのは、同じラブジョイ彗星でもC/2013 R1という別の彗星。たしか、小獅子座の近くにあったのだが、不慣れな星座でなかなかスポットできず、寒い冬の夜中の観測は困難を極めた。

一方、今回は馴染みのある星座の近くだったので、その方向に広角レンズを向けて撮影し彗星を探索してみると、すぐに緑色にぼやけた天体が見つかった。リゲルとアルデバランを結んだ直線の中間点から、すこし右上方向にずらしたあたり。Sky and Telescopeの星図をお正月に確認した時は、まだ兎座のあたりにあったはずなのだが、結構なスピードで駆け抜けて行く彗星だと実感した。

それにしても、この彗星は見つけやすい。肉眼でもわかるので、望遠レンズのような視野の狭いセッティングでも、比較的スムースに手動で導入できる。昨年の彗星と違って、観測しやすい!

今回は試し撮りということもあって、CD-1の極軸調整はちょっといい加減のままにして、iso3200と感度を高めにし、一方で露出時間は40秒と短めにした。3枚撮ってgimpでコンポジットした。

尾が微かに写っているけれど、昨年の彗星のようにははっきりしてない。もう少し露出時間を上げないと写らないようだ。それでも、緑青色に輝く彗星の頭の部分は、昨年のと同じように綺麗に写っている。