ラブジョイ彗星(C/2013 R1, Lovejoy)の二度目の観測を行った。アイソン彗星に遅れて近日点に到着するらしく、もうすぐ光度が最高となる。近日点到達は今年の12月22日。
前回の観測ではプレセペ星団を目印にして探すことができたが、今回は北斗七星と牛飼座の間という苦手の領域。実は観測を試みるのは今回が3回目で、前回の11月中旬の観測では「こじし座」にあるということだったが、結局発見できずに涙を飲んだ。最初の観測がすんなりといったのは、やはりプレセぺ星団が肉眼で確認できたからであり、「こじし座」がどこにあるかよくわからない状態では手も足も出なかったということだろう。
今回は北斗七星の「柄」の下方にあるはずだが、Sky-and-Telescopeで手に入れた星図にはNov.30ぎりぎりまでしか描かれておらず、時差の関係からして日本の観測ではきっとDec.1の位置に相当する部分を見ないとだめなんだろうと観測しながら思った次第。案の定、彗星の位置同定は困難を極めた。
北斗七星すべてが北東の空に上がったのが2時過ぎ。これでもう彗星はすぐにでもみつかると思ったのだが、思いの外、高度の低い場所に彗星はあったようで、しばらくはなかなか見つからなかった。探していた場所も大間違いで、γ星とλ星を取り違えていたのであった...(γ星の左を探さねばならなかったのだが、γ星が空に浮かんできたのが3時過ぎであった....)いつも痛感するのだが、星座って本当に「でかい」!と、色々あったものの、今回はなんとか彗星の姿を捉えることができた。
月落ち烏鳴いて霜天に満つ....とばかりに、霜で一面真っ白になった草木の上に、冬の星座が神々しく輝ている。その方向とは逆の、東の地平線に昇ってきたばかりのラブジョイ彗星をひたすら撮影する。カメラもCD-1も凍り付き、体の芯も冷えきってしまったところで、本日の観測は終了。
翌日、gimpで7分相当のコンポジット処理を行う。その結果が次の通り.
肉眼でも確認できるか試してみたが、なかなか見つけることができなかった。とはいえ、カメラのファインダーではぼんやり光っている天体がわかったので、いったん位置が判れば簡単に視野に入れることはできた。処理はしてあるものの、前回の観測に比べれば随分尾が伸びているのが確認できる。残念ながら、尾の微細構造までは捉えることはできなかった。もっと空気の澄んだ、光害の少ない所にいかないとだめなのだろうか?
そういえば、この夜はバチバチ夜空が光ってばかりいた。実際、北斗七星の周辺にも、流星がたくさん飛んだ。
Stellariumなどで最新彗星軌道をダウンロードするとリアルタイムの位置を確認できます。
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