火星の観測に再度挑戦。なんとか、縞模様を写そうと思ったが、あえなく失敗。
やはりA80Mfでは無理のよう。
なんとなーく、色の濃淡がみえるような見えないような...気がしないでもない。
天体観測日誌モンテカルロ
「続研究日誌モンテカルロ」のうち、天体観測に関わる記録だけを取り上げます.
2016年6月4日土曜日
2016年5月30日月曜日
2016年の土星
2016年5月29日日曜日
最接近2日前の火星
ということで、Vixen A80MfにCanon EOS Mを取り付けて火星の撮影を試みた。iso6400, 1/10secという設定。
「赤くて円い」だけ。まあ、これがだんだん欠けていく感じが記録できればよし、としよう。
加えて、May12 → May29にかけての火星と土星の動きを調べてみた。 両者とも、現在は蠍座にある。gimpで2枚の写真を合成するとこうなった。
火星は7月1日に留を迎えるそうだが、1.5auの軌道を回る火星のほうが、9.5auの軌道にある土星よりも速く移動するのがよくわかる。gimpで測定してみると、火星は角度11.7度で、291.0pix移動した。土星は角度21.25度で、57.9pix移動した。その移動距離の比は約5.0倍。土星の公転周期は約29.5年だそう。 角速度は周期の逆数で、火星の周期を大雑把に2年とすると、訳15倍の速さで移動していることになる。やはり、留に近いの影響しているのだろうか?
「赤くて円い」だけ。まあ、これがだんだん欠けていく感じが記録できればよし、としよう。
加えて、May12 → May29にかけての火星と土星の動きを調べてみた。 両者とも、現在は蠍座にある。gimpで2枚の写真を合成するとこうなった。
M1,M2は火星のMay12とMay29の位置、S1,S2は土星のMay12とMay29の位置を表す。 |
火星の接近
5月22日に衝だったそう。最接近は5月31日で、今回は7530万km(アストロアーツによる)まで地球に接近するという。今年はこれまでに2回観測していて、5月19日(衝の3日前)と5月29日(最接近の2日前)。
5月の後半は梅雨前線の影響で、曇りがちになったり、雨の降る夜が意外に多い。最接近までまっていると結局観測できない、なんてことになる恐れがあったので、よく晴れた日にはまめに観測するようにしている(昨年の夏は天候不順で結局あまり観測しなかった)。
最接近となれば、火星の模様の観測をしたいところ。しかし、アストロアーツの記事によると、最接近しても木星の半分程度(18.6秒角)だそう。現在は15秒角以上で多分18秒角程度はあると思われるが、木星の半分、土星と同じ程度というのでは、A80Mfではなかなか厳しい。土星の模様は少なくとも写らないから、火星の模様はかなり厳しいと思われる。
とはいえ、衝を迎えた今、火星はまん丸に写るはずだ。その満ち欠けを追って行くことにすればよいではないか、と気持ちを切り替える。火星の衝はケプラーが火星の軌道を分析したときに利用したポイントだから、科学史的にも非常に重要だ。
「2年2ヶ月 」おきに接近がおきると、アストロアーツにはあったが、これは地球と火星の会合周期が779.94(780日)であることを意味する。一方、火星の公転周期は686.98(687日)。会合周期は地球も公転していることから、火星が前の会合ポイントにたどり付いたとき、地球がちょっとだけ先に進んでしまっていることに関係する。
地球の公転周期は約Te=365.25日、火星のそれはTm=686.98日。比をとるとTm/Te=1.88となる。この比がおおよそ「2」であるということは、両者の会合周期はおおざっぱにいって2年、つまり2年おきに接近するということだ。しかし、厳密にはTm/Teは2より小さいので、地球が2年後(730.5日)に以前の会合地点にたどり着いたときには、火星はすでに以前の会合地点を通り過ぎている。地球の角速度の方が速いから、周回遅れの火星に「追いつく」、つまり新しい会合地点に両者がたどりくつのは730日よりちょっとだけ後になるはず。
会合周期をTとすると、|ωeT-ωmT|=2πn(nは整数)であればよいから、ω=2π/Tを代入してまとめると、
となる。右辺にTm/Te=1.88を入れると、n=0.468(T/Te)となる。T=Teだとn<1となるので、T>Teとしてn=1になるようにTを決めると、T=Te/0.468=2.14×Te=780日となって、会合周期が得られる。
5月の後半は梅雨前線の影響で、曇りがちになったり、雨の降る夜が意外に多い。最接近までまっていると結局観測できない、なんてことになる恐れがあったので、よく晴れた日にはまめに観測するようにしている(昨年の夏は天候不順で結局あまり観測しなかった)。
最接近となれば、火星の模様の観測をしたいところ。しかし、アストロアーツの記事によると、最接近しても木星の半分程度(18.6秒角)だそう。現在は15秒角以上で多分18秒角程度はあると思われるが、木星の半分、土星と同じ程度というのでは、A80Mfではなかなか厳しい。土星の模様は少なくとも写らないから、火星の模様はかなり厳しいと思われる。
とはいえ、衝を迎えた今、火星はまん丸に写るはずだ。その満ち欠けを追って行くことにすればよいではないか、と気持ちを切り替える。火星の衝はケプラーが火星の軌道を分析したときに利用したポイントだから、科学史的にも非常に重要だ。
「2年2ヶ月 」おきに接近がおきると、アストロアーツにはあったが、これは地球と火星の会合周期が779.94(780日)であることを意味する。一方、火星の公転周期は686.98(687日)。会合周期は地球も公転していることから、火星が前の会合ポイントにたどり付いたとき、地球がちょっとだけ先に進んでしまっていることに関係する。
地球の公転周期は約Te=365.25日、火星のそれはTm=686.98日。比をとるとTm/Te=1.88となる。この比がおおよそ「2」であるということは、両者の会合周期はおおざっぱにいって2年、つまり2年おきに接近するということだ。しかし、厳密にはTm/Teは2より小さいので、地球が2年後(730.5日)に以前の会合地点にたどり着いたときには、火星はすでに以前の会合地点を通り過ぎている。地球の角速度の方が速いから、周回遅れの火星に「追いつく」、つまり新しい会合地点に両者がたどりくつのは730日よりちょっとだけ後になるはず。
会合周期をTとすると、|ωeT-ωmT|=2πn(nは整数)であればよいから、ω=2π/Tを代入してまとめると、
2015年11月6日金曜日
おうし座流星群
今晩と明日の晩は、牡牛座流星群が流れる、との情報を仕入れ、さっそく観測してみた。この情報源によると、頻度は少ないものの、明るい火球が見られそう、とのこと。なんでも、木星の重力に引かれて大きめのダストが地球軌道に接近しているらしい。
10:30ごろ。オリオンのベテルギウスと、おうしのアルデバランの隙間を縫うように、
すーっと細く白い線が水平によぎった。続けて2つ流れたように見えたから、途中で分裂したのかもしれない。その5分後、今度はベテルギウスの上方から流れ落ちるように、同じく細く白い流星が流れた。15分みて、3つ観測できたので、一旦休憩。観測は、自宅2Fの窓より行う。
11:45ごろ。ゴミ捨てのため、屋外に出た。おうし座を見上げながら、道路を歩いていると、オリオンの遥か西方を天頂から地平線にかけて、結構明るめの赤い火球が長い光跡を残して流れた!
本日は20分観測して4つの流星確認。まずまずの結果に満足。
10:30ごろ。オリオンのベテルギウスと、おうしのアルデバランの隙間を縫うように、
すーっと細く白い線が水平によぎった。続けて2つ流れたように見えたから、途中で分裂したのかもしれない。その5分後、今度はベテルギウスの上方から流れ落ちるように、同じく細く白い流星が流れた。15分みて、3つ観測できたので、一旦休憩。観測は、自宅2Fの窓より行う。
11:45ごろ。ゴミ捨てのため、屋外に出た。おうし座を見上げながら、道路を歩いていると、オリオンの遥か西方を天頂から地平線にかけて、結構明るめの赤い火球が長い光跡を残して流れた!
本日は20分観測して4つの流星確認。まずまずの結果に満足。
流星の流れたおおよその場所 |
2015年1月11日日曜日
水星と金星の観測
水星と金星が、今、宵の西の空に並んで輝いている。水星の肉眼による観測は、日没後30分近く待って、空が結構暗くなるまで待たないとなかなか難しいが、望遠鏡を使えば、日没後に金星さえ見つかればすぐにその位置は確認できる。
Sky and Telescopeのtwitterには"less than 1 degree apart"とあったので、相当接近しているかと思いがちだが、実は1度という角度は月2つ分なのだ!普通の感覚だと「結構離れている」と思った方がよいだろう。もちろん、天体観測をよくやる人にとってはこれは「接近」している状態だと感じられるだろうし、暗くて普段は見つけ難い水星が、明るい金星から1度以内に位置してくれれば、かなり見つけやすい。
昨日の夕方、よく西の空が晴れたので、カメラを向けてみた。簡単に水金のペアを観測することはできる。
Sky and Telescopeのtwitterには"less than 1 degree apart"とあったので、相当接近しているかと思いがちだが、実は1度という角度は月2つ分なのだ!普通の感覚だと「結構離れている」と思った方がよいだろう。もちろん、天体観測をよくやる人にとってはこれは「接近」している状態だと感じられるだろうし、暗くて普段は見つけ難い水星が、明るい金星から1度以内に位置してくれれば、かなり見つけやすい。
昨日の夕方、よく西の空が晴れたので、カメラを向けてみた。簡単に水金のペアを観測することはできる。
金星と水星の位置は、Jan. 10, 2015に撮影したオリジナルのもの。 月はJan. 05, 2015に撮影した満月を、上の写真に重ねたもの。 |
約月1個分離れている感じ。月の視直径がだいたい0.5度だから、確かに1度以内にあることは確か。0.7度くらいか?
2015年1月9日金曜日
ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)の観測
オリオン座と牡羊座の間を、ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)が通過している。天文ファンの間で最近話題になっているこの彗星は、周期彗星(周期は1万1千年、離心率を見れば極めて円に近い楕円軌道)で、地球にまもなく最接近する。次第に輝きを増して、太陽風に吹かれて伸びる尾が観測しやすくなるはず。
昨年の冬に観測したのは、同じラブジョイ彗星でもC/2013 R1という別の彗星。たしか、小獅子座の近くにあったのだが、不慣れな星座でなかなかスポットできず、寒い冬の夜中の観測は困難を極めた。
一方、今回は馴染みのある星座の近くだったので、その方向に広角レンズを向けて撮影し彗星を探索してみると、すぐに緑色にぼやけた天体が見つかった。リゲルとアルデバランを結んだ直線の中間点から、すこし右上方向にずらしたあたり。Sky and Telescopeの星図をお正月に確認した時は、まだ兎座のあたりにあったはずなのだが、結構なスピードで駆け抜けて行く彗星だと実感した。
それにしても、この彗星は見つけやすい。肉眼でもわかるので、望遠レンズのような視野の狭いセッティングでも、比較的スムースに手動で導入できる。昨年の彗星と違って、観測しやすい!
今回は試し撮りということもあって、CD-1の極軸調整はちょっといい加減のままにして、iso3200と感度を高めにし、一方で露出時間は40秒と短めにした。3枚撮ってgimpでコンポジットした。
尾が微かに写っているけれど、昨年の彗星のようにははっきりしてない。もう少し露出時間を上げないと写らないようだ。それでも、緑青色に輝く彗星の頭の部分は、昨年のと同じように綺麗に写っている。
昨年の冬に観測したのは、同じラブジョイ彗星でもC/2013 R1という別の彗星。たしか、小獅子座の近くにあったのだが、不慣れな星座でなかなかスポットできず、寒い冬の夜中の観測は困難を極めた。
一方、今回は馴染みのある星座の近くだったので、その方向に広角レンズを向けて撮影し彗星を探索してみると、すぐに緑色にぼやけた天体が見つかった。リゲルとアルデバランを結んだ直線の中間点から、すこし右上方向にずらしたあたり。Sky and Telescopeの星図をお正月に確認した時は、まだ兎座のあたりにあったはずなのだが、結構なスピードで駆け抜けて行く彗星だと実感した。
それにしても、この彗星は見つけやすい。肉眼でもわかるので、望遠レンズのような視野の狭いセッティングでも、比較的スムースに手動で導入できる。昨年の彗星と違って、観測しやすい!
今回は試し撮りということもあって、CD-1の極軸調整はちょっといい加減のままにして、iso3200と感度を高めにし、一方で露出時間は40秒と短めにした。3枚撮ってgimpでコンポジットした。
尾が微かに写っているけれど、昨年の彗星のようにははっきりしてない。もう少し露出時間を上げないと写らないようだ。それでも、緑青色に輝く彗星の頭の部分は、昨年のと同じように綺麗に写っている。
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