オリオン座と牡羊座の間を、ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)が通過している。天文ファンの間で最近話題になっているこの彗星は、周期彗星(周期は1万1千年、離心率を見れば極めて円に近い楕円軌道)で、地球にまもなく最接近する。次第に輝きを増して、太陽風に吹かれて伸びる尾が観測しやすくなるはず。
昨年の冬に観測したのは、同じラブジョイ彗星でもC/2013 R1という別の彗星。たしか、小獅子座の近くにあったのだが、不慣れな星座でなかなかスポットできず、寒い冬の夜中の観測は困難を極めた。
一方、今回は馴染みのある星座の近くだったので、その方向に広角レンズを向けて撮影し彗星を探索してみると、すぐに緑色にぼやけた天体が見つかった。リゲルとアルデバランを結んだ直線の中間点から、すこし右上方向にずらしたあたり。Sky and Telescopeの星図をお正月に確認した時は、まだ兎座のあたりにあったはずなのだが、結構なスピードで駆け抜けて行く彗星だと実感した。
それにしても、この彗星は見つけやすい。肉眼でもわかるので、望遠レンズのような視野の狭いセッティングでも、比較的スムースに手動で導入できる。昨年の彗星と違って、観測しやすい!
今回は試し撮りということもあって、CD-1の極軸調整はちょっといい加減のままにして、iso3200と感度を高めにし、一方で露出時間は40秒と短めにした。3枚撮ってgimpでコンポジットした。
尾が微かに写っているけれど、昨年の彗星のようにははっきりしてない。もう少し露出時間を上げないと写らないようだ。それでも、緑青色に輝く彗星の頭の部分は、昨年のと同じように綺麗に写っている。